以下に稽古の一端を、連写でご覧に入れます。初心者の方は、テキストは読まずに写真で感じ取ってください。

尚、まだ稽古日数が少ないので、満足のゆくものでは無いですが、このような稽古で、自然の恩恵とはどんなものかを追及しています。


受は取りの両腕を上げます。①取りは姿勢を真っ直ぐに立ち、②上半身の力を抜いて、③心をへそ下9cm、即ち丹田に置き続けます。どこにも濃さが無い体(自然体)を作ります。その状態を維持していると、両腕は上がりません。そのまま体を沈めます。受けは取りの体の重さに耐えかねて体が崩れます。取りの立場から見ると相手の抵抗は微塵も感じません自然の恩恵そのものです。(私、畑中が受けを取っていますが、彼女の外見からは想像できない重さです。)



同じく受けは、取りの両腕を上げます。取りが腕を使う(力みが生じる)と自然体は壊れ、よって、受けの抵抗を受けることとなり相手を崩すことはできません。取りは自分の力によって相手の抵抗を招いてしまっているのです。これでは自然の恩恵を受けることはできません



受けは、取りを手刀で打とうとします。取りは、①その刹那相手の懐に入ります。受けは相手の体圧を感じて、仰け反ります。取りは、②そのまま体圧をかけながら前に進み、③腕を制し、体を沈めながら腕を押さえます。受けの腕を通して、受けの体全体を制します決して手を使いません。

正面打ち一教



取りは、手を差し出しながら、片足に体重が乗った半身の態勢を(軸が移動)取ります。受けに対して既に入った(入り身した)体となります。この時受けは自己の不自由を感じます。受けの不自由を解放すべく軸を回転(体の転換)し、受けの力を流し、その後は、体全体を使って受けを導きます。決して手を使ってはいません。受けは導かれつつ、遂には足が流れ、受けを取ることになります。決して投げてはいません

片手取呼吸投げ1



この稽古は呼吸(吸い込む)を意識して行います。相手と向き合ったなら入り身をしつつ相手を導き転換をして、その後は深い吸気に合わせて、両手をゆっくりと上に挙げていきながら相手を導きます。この時体全体、特に背中を立てながら行います。上記と同じく相手は懐へ入ってきます。その後は相手を自分の中心に納めます。

片手取り呼吸投げその3