2023/05/01

今日は、私の技がかからなかった事と、更にYちゃんの”さらり”とした体捌きです。

逆半身で手を取りに来てもらいその刹那に相手の中に入り相手を制する、といったことをYちゃんに試してみた時の事でした。

技が掛からないことは想像できたのですが、驚いたのはそのあとのYちゃんの体捌きです。くるりと私に向き直ったのです。

嘗て同じ技をMちゃんにやったことがあったのですが、同じく技はかかりませんでした、均一の体を備えた子供にはかからないのです。

Yちゃんの感性の良さを痛感したひと時でした。


2023/6/26

今日はYちゃんに思わず「excellent」。相手に両腕を下から持ってもらい、軸を意識して上半身が回ると相手は簡単に動いてくれます。

この稽古をするとき、私が悪い使い方と正しい使い方を示しました、そうすると同じことをYちゃんはやってのけたのです。一つは、相手を回そうと意識して体を使うことです、当然のことながら相手は、力の方向を感じ取り動いてくれません。一つは、上虚下実の体を作ったのち自分の中心線のみに意識を集中し上体を回すやり方です。相手は簡単に動きます。もう一つの稽古は、相手の手のひらに自分の指先を載せて指を丸める相手が着いてくる、といった稽古です。これの場合も上と同じで、体が上虚下実の状態になっていないと相手は着いてきません、Yちゃんはこれも見事にやってのけました。この稽古は形が単純なだけに、また接点は指先だけなので見た目だけでは、足の指先から力が働いている事がわかりません。これも上体を虚にしないで、指先だけを動かすのと、上虚下実の体を作って、指先を丸めて相手を吸収することを見事にやってのけたのです。

Yちゃんには嘗て、穂高神社の孝養杉(神社にある杉の大木)の話をして、「体は木の幹、手は幹から出ている枝、足は地深く張る根である」ことをイメージしてみて、と言った事があります。「上虚の虚とは何もない事、下実とは孝養杉の根っこのようにしっかりと張りつめていること」と教えました。

思うにYちゃんの体は未だ生まれたままの自然体であり、ちょっとした意識(イメージ)の使い方で合気道の型を演じているのではないでしょうか。大人は既に自然体を葬ってしまっているので意識改革により先ず自然体を取り戻さなくては成らないでしょう。